研究奨励事業
最優秀出版奨励賞(佐伯喜一賞)ならびに『国際安全保障』最優秀新人論文賞
国際安全保障学会では、防衛・安全保障に関わる研究を奨励する目的から、「最優秀出版奨励賞」および「『国際安全保障』最優秀新人論文賞」の二つの賞を設けています。受賞者に対しては、年次大会総会において表彰するとともに副賞を謹呈します。会員の皆様からのご応募をお待ちしています。
- 最優秀出版奨励賞の対象は、会員が著した安全保障・防衛に関する学術研究書です。一般向けの啓蒙的書籍は対象から外れる場合がありますので、予めご了承ください。選考対象となるのは、学会事務局に寄贈(ないしは貸与)された日本語による出版物に限られます。ご著書を出版された会員におかれましては、事務局への献本(それが難しい場合には貸与)をお願いいたします。
なお、最優秀出版奨励賞は防衛弘済会による基金によって発足し、賞の名称も加藤陽三氏を顕彰したものでした。現在、こうした制度が廃止されたことを踏まえ、理事会にて新しい名称を検討して参りました。その結果、理事長制度から会長制度へと変更された際の初代会長である、故・佐伯喜一氏を顕彰し、2007年以降、「最優秀出版奨励賞(佐伯喜一賞)」へと変更されております。 - 『国際安全保障』最優秀新人論文賞は、学会誌に掲載された、若手研究者(40歳以下)による論文が対象となります。特集テーマに沿った論文はもとより、自由論題の論文も選考対象に含まれますので、皆様からの投稿をお待ちしています。
問い合わせ先
〒152-0004東京都目黒区鷹番3-6-1 内外出版(株)内
国際安全保障学会事務局 電話 03-3712-0142 FAX 03-3712-3130
(2013年7月)
受賞一覧
2003年度 |
村山祐三『経済安全保障を考える―海洋国家日本の選択』 |
2004年度 |
上杉勇司『変わりゆく国連PKOと紛争解決 ―平和創造と平和構築をつなぐ 』 |
2005年度 |
松村昌廣『 軍事情報戦略と日米同盟―C4ISRによる米国支配』 |
2006年度 |
中島信吾著 『戦後日本の防衛政策』 |
2007年度 |
信田智人『冷戦後の日本外交―安全保障政策の国内政治過程』 |
2008年度 |
金子謙『NATO北大西洋条約機構の研究―米欧安全保障関係の軌跡』 |
2009年度 |
楠 綾子『吉田茂と安全保障政策の形成―日米の構想とその相互作用、1943~1952年』 |
2010年度 |
梅本哲也『アメリカの世界戦略と国際秩序』 |
2011年度 |
荒川憲一『戦時経済体制の構想と展開―日本陸海軍の経済史的分析』 |
2012年度 |
川名晋史『基地の政治学―戦後米国の海外基地拡大政策の起源』 |
2013年度 |
道下徳成『北朝鮮―瀬戸際外交の歴史: 1966~2012年』 |
2014年度 |
該当作なし |
2015年度 |
白鳥潤一郎『「経済大国」日本の外交―エネルギー資源外交の形成 1967~1974年』 |
武田 悠『「経済大国」日本の対米協調―安保・経済・原子力をめぐる試行錯誤、1975~1981年』 |
|
2017年度 |
吉田靖之『海上阻止活動の法的諸相―公海上における特定物資輸送の国際法的規制』 |
2018年度 |
本多倫彬『平和構築の模索―自衛隊PKO派遣の挑戦と帰結』 |
2019年度 |
一政祐行『核実験禁止の研究―核実験の戦略的含意と国際規範』 |
2020年度 |
岸俊光『核武装と知識人―内閣調査室でつくられた非核政策』 |
津崎直人『ドイツの核保有問題―敗戦からNPT加盟、脱原子力まで』 |
|
2021年度 |
板山真弓『日米同盟における共同防衛体制の形成―条約締結から「日米防衛協力のための指針」策定まで』 |
福島康仁『宇宙と安全保障―軍事利用の潮流とガバナンスの模索』 |
|
2022年度 |
五十嵐隆幸『大陸反攻と台湾―中華民国による統一の構想と挫折』 |
2023年度 |
該当作なし |
2003年度 |
青井千由紀「9.11後の軍事行動と国連体制―介入と『脱集団化』の時代における国連の役割と正統性」 |
2004年度 |
該当作なし |
2005年度 |
道下徳成「北朝鮮の核開発をめぐる交渉1993~94年――強制手段の役割を中心に」 |
2006年度 |
宮下雄一郎「自由フランスと戦後秩序をめぐる外交1940年-1944年」 |
2007年度 |
鈴木一人「フランスとESDP――『ドゴール・ミッテラン主義』の制度化過程」 |
2008年度 |
千々和泰明「権威をめぐる相克―駐日米国大使と在日・在沖駐留米軍 1952―1972年」 |
2009年度 |
吉田真吾「デタントの成立と日米同盟―相互不安と「正当性の危機」による制度化の進展」 |
2010年度 |
黒﨑将広「戦闘員資格の制度枠組み―捕虜資格との機能的相違」 |
2011年度 |
白鳥潤一郎「エネルギー安全保障政策の胎動―石油市場の構造変動と『対外石油政策』の形成、1967―1973」 |
2012年度 |
布施 哲「対中アクセス拒否戦略―新たな対中防衛戦略のあり方を目指して―」 |
2013年度 |
高橋和宏「ドル防衛協力問題と『日米同盟』」 |
2014年度 |
村上友章「自衛隊の災害派遣の史的展開」 |
2015年度 |
山口 航「新冷戦初期における紛争周辺国への援助―戦略援助の『発見』と『擬装』」 |
2016年度 |
手賀裕輔「ニクソン政権のベトナム戦争終結計画、1969年―『マッドマン・セオリー』による強制外交の失敗」 |
2017年度 |
伊藤 潤「FEMA(連邦緊急事態管理庁)の創設―米国のAll-Hazardsコンセプトに基づく危機管理組織再編」 |
2018年度 |
小泉 悠「ロシアの秩序観―『主権』と『勢力圏』を手掛かりとして」 |
2019年度 |
佐竹知彦「豪州とインド太平洋―多極化時代における新たな秩序を求めて」 |
2020年度 |
村野将「平和安全法制後の朝鮮半島有事に備えて―日米韓協力の展望と課題」 |
2021年度 |
齊藤孝祐「イノベーション・エコシステムの拡大と投資規制-「安全保障」をめぐる価値対立とその変容」 |
2022年度 |
該当作なし |
2023年度 |
中村長史「出口戦略研究の現在-必要性・困難性・可能性」 |